さて、HALウラボのスラスタ(推進器)部分を作りましょう。
普通、水中でモーターを動かすためには水が入らないような工夫が必要です。
そのための方法としてマグネットカップリングやメカニカルシールなどがありますが、今回はなるべく安く手軽に作るために、ブラシレスDCモーターを直接水中で使う作戦です。以下のページを参考にしました。
http://www.geocities.jp/suityurov/motor01.htm
HALのモータにはブラシレスDCモータHP-Z2209-26を使います。ラジコン用なので安く、入手しやすく、また使いやすいのです。値段は¥6,710です。
詳細参照:http://www.aircraft-japan.com/prod_datasheets/hp/z22/z22all.htm

プロペラは以下のものを使いました。
模型用プロペラ YSP3809 値段は¥3,650
[商品説明]
TDK 4537378032204
SP3809 スクリューV
D(直径) 38mm
P(ピッチ比) 0.9
適用シャフトネジ 4.0mm
ドライバはQuark Pro Car 22Aを使っています。値段が¥10,900でちょっと高いですね。 本来はラジコンの送受信機を使って制御するものですが、HALウラボではH8で制御します。

ドライバの設定は以下の通りです。
モード設定:ブレーキ・バック
ブレーキの設定:0%
ドラグブレーキ強度設定:3%
バッテリー設定:ニッケル水素(ノーマル)
リチウムポリマーバッテリーカットオフ電圧設定:2.2V
設定方法:http://h1070250.hobbyshopnow.com/ProdInfo/Files/SQB0022APC_33A_65AR_80BC_125BMP.docを参照してください。
実験したときの様子を下の図に示します。

H8からドライバへ送るPPM信号は次のようなものです。

ドライバのモード設定が「ダイレクトリバース」にできず、なぜか「ブレーキ・バック」にしかできませんでした。このため、モーターの回転方向を変えるには以下のような信号を送らなくてはなりません。ラジコンの送受信機を使えば問題ないかもしれませんが・・
右回転から左回転へ:max(右回転) → center(ニュートラル) → min(ブレーキ) → center(ニュートラル) → min(左回転)
左回転から右回転へ:min(左回転) → center(ニュートラル) → max(右回転)準備ができたら、さっそく動かしてみましょう。 まず、ペラをつけずにモータが水中で動くかどうかを確認します。


次はペラをつけて水中テストをします。接着にはエポキシ系接着剤(araldite)を使いました。シャフトの径よりもペラの穴がわずかに大きいのですが、うまく軸を合わせてください。ペラを付けた後一日ぐらい待ってね。ここでのポイントはペラの回転軸がモータの回転軸と完全に合うように確認することです。モーターを手で回して、ペラの先端がブレないことを確認します。

まわりました!!7Vで7A程度流れます。
2時間の連続稼動でも問題なしです。それから一ヶ月半ほど空中で放置しましたが順調に動いています。錆などの心配もなさそうです。まったくメンテなしで、そのままで使えました。ただし海では使えないかもしれませんけどね。