2008年11月14日金曜日

容器内の板の固定

丸い容器の中にPCや基盤、カメラなどを固定しなくてはなりません。
パーツを固定するために、
1、板にPCなどの内容物を全てねじ止めなどで固定し、
2、容器に板を固定する
という方法をとりました。
今回は2の方法について説明します。
丸い容器に板を固定するには、板が
1、円周方向にまわらない。
2、上方向に飛び上がらない、下方向に沈まない。
3、前後方向にスライドしない。
この3方向への拘束が必要です。
そこで下図のように細長いレールを容器に接着し、これを用いて板を拘束しました。






このレールを用いて下のような板を固定します。






レールは拡大すると下のような形をしています。
細長い直方体のアクリル棒をやすりで角を削り取ってこの形を作ることができます。
やすりは目の粗い紙やすりを使うとスムーズに削れます。
斜面を完全に曲面に作る必要はなく、ある程度面が合うくらいで十分接着することができます。



この棒を2本作って円筒部の内面に接着します。
接着する際には板を容器に入れておいてそれに合わせて行うとうまく接着できます。
接着剤としてアクリル癒着接着剤を用いると液が板(アクリル以外の材料、HALにはジュラルミンの板を用いました)に付着してもくっつくことがなく、棒と容器だけを接着することができます。
棒と板の間は僅かにでも隙間をあけておかなくては板を抜き差ししづらくなるので、板にビニルテープを一枚貼っておいた状態で接着するなど、レールと板の間に若干のオフセットをとるとよいでしょう。

板はレールの上を通すのではなく、下に通します。
板を上のレールと容器で挟んで固定します。
これで円周方向と上下方向の拘束ができました。
前後方向の拘束は ゴムシートを用いて行いました。
1mm厚の薄いゴムシートを板に貼り付け、レールとゴムとの間の摩擦力で前後方向の拘束を行いました。
滑り止めゴムシート
http://fa.misumi.jp/m00-00.jsp


画像は前方hullのものですが、後方hullも同じ方法で板を固定しています。

2 件のコメント:

Shoo さんのコメント...

これの耐圧容器は、すべてアクリルでできていますか?

HALウラボ さんのコメント...

コメントありがとうございます。
耐圧容器ですが、中の機械部品を覆っている部分は全てアクリルのみで作っております。
約3mm程度の厚みがあれば10m水深に対して十分な耐圧性能が得られます。
アクリル部品の接着はアクリルどうしを溶かしてくっつけるアクリル用癒着接着剤を用いています。
ただし、容器を固定するフレームの部分はアルミ、容器内部の部品固定の板もアルミ(ジュラルミン)を用いています。